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格闘老人のしくみ

記述/構成 ガンジー(Dr)

●音楽性とはなにか●

格闘老人(けんかじじい)は92年ごろ結成、もう15年近くやっているバンドですが、今演奏している楽曲の ほとんどは、10年単位じっくり磨かれて練られたものばかりです。

ほんの数年前までは、どこでやっても拍手はだんだん減ってくるし、お客はたまに1人か2人、激烈に支持してくれる方がいらっしゃるくらいでした。曲の構成やリフなどは作ったときと変わっていませんので、ようやく理解される時代になったなあ、とメンバー一同思っているところです。

一番新しいのは、このところやっている「侍」という曲ですが、自分たちでも合っているんだか合ってないんだか よくわからない。ただとてつもなく新しくて聴いたことなくて、でも演奏している自分たちでもゾクゾクする、そういう曲 です。まだ磨かれ方が甘いので、聴いていて甘い部分はこれからしゃんとしてくるはずです。

●曲の作り方●

じじいも例に漏れず、スタジオでセッションなどで生まれたリフを拾い、構成していくやり方です。

セッションが良いのは、お互いが自分の得意とするフレーズを出していて、なおかつ、全体として面白いハーモニーが 生じている、という状態です。

よく、オリジナリティなどない、出尽くした、と言う人がいます。

私は、オリジナルとは、個人個人のクセ、だと思っています。同じ音楽を聴いても、人によってここがいい、ここがスキじゃない、と千差万別です。そのわずかな違いをどんどん突き詰めていき、慣れ、ありきたりのフレーズを除き、絶対コレだ!と思えるフレーズのみ残していけば、オリジナルになると思います。じじいはそうやって曲を構成してきました。

個人個人のクセを拾いつつ、メンバー全員が納得するまで磨きつづけます。一人でも異論があった場合は、諦めずに改良して提示するか、諦めるか、です。どんなに苦労して作ったとしても捨てることと厭わないのは、捨てた先にもっとすごいものができることを知っているからです。安い買い物をしない、というのが大事だと思っています。


●ライブの意味●

なかなか受け入れられずとも続けている理由の一つが、私らのような変わったバンドの支援です。

世の中には面白いバンドは結構いるんですが、やはりお客が増えなかったり支持を受けなかったりすると、なんとなく活動が縮小していってしまいがちです。未来のある、しかしウケないだろうなあ、というバンドが数多く消滅するのを残念に思いつつ見てきました。

新しいことほど面白いんですが、新しいほど判ってもらえないのです。なので、諦めずめげずに続けて存在しつづけ、可能性と未来を見せる、それが私たちの使命だと思っています。

私たちのライブを見て何かしら感じていただけたなら、何か新しいこと、わくわくすることを、人の目を気にする前に評価を気にする前にはじめて欲しいな、と思います。私らは、私らのようなバンドをむしろ見たいのです。


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